吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

君はうどん屋で、私の唇にキスをしてと言えるのかい?

最近ラオス産の深煎豆を仕入れて水出しコーヒーばかり。
水出しコーヒーはアイスコーヒーみたいに
氷を使わなくていいからいい。
アイスコーヒーの淹れたてのほうが少し美味いが、
一日に何度も飲むので手間を考えると水出しコーヒーになる。

農業も料理も木工も
自然科学の計算で成り立っている部分がある。
スピーカーから出てくる反響音もそうだ。
外気温や温度を綿密に、準備と計算をしておけば、
全てにおいて絶対はないが、なんとかなる。
水出しコーヒーは自分の分量で変わりのない味が出る。
冷蔵庫には毎日、水、冷茶、水出しコーヒー。
冷えたグラスも一日分きっちりセットしておく。
冷蔵庫を開けた瞬間気持ちがいい。

今朝も雨。
久しぶりに、写真を撮る回数が増えたので、
カメラの掃除をする。
オレのカメラはリコーのGXRとWG
昔はニコンやライカのカメラを使っていたが
物凄く物は良いが、とにかく重い。
ずっと軽いのを探していたけど良いのがなかった。

好きな写真家は三人いて。
一人は、アラーキーこと荒木経惟。

「さっちん」を見たときに度肝を抜かれた。
写真を枠の中で捉えようとするから屑の様な魂の無い写真になる。
人間は枠を超えてこそ表情が出てくる。
と、教わった。

荒木経惟・さっちん

二人目は藤原新也。
インタビューで、サブカメラにGXRを使っている。
と、書いてあった。
じゃあ、ああいう写真が撮れるだろうと思って買った。
甘い甘いそんなに上手くいくわけがない。

オレはシンプル。50mmと28mmしかほぼ使わない。
というか難しくて器用にできない。
極端な望遠と広角はちょっと苦手。
28mmは広角だけど素人のオレなんかは近い近いのアップに使いやすい。
人間の視界は、ほぼ50mmレンズ。

GXRは、ささっと露出を変えられるから使いやすい。
でも、最近これも散歩には重い。
最近WGも使っている。
水深14mまで大丈夫らしい。
そんなに潜れるかっ!

藤原新也
この方には育ちの良さがある。
本質を貫く眼力が作家としての本にも写真にも出ている。
品がある。

藤原新也

三人目は杉本博司。
彼は、一人でアメリカ大陸に渡り、
自力で交渉し展覧会にこぎつけ強烈な反抗心で力をつけた。
彼の友人が、オレのヒーロー、「ルー・リード」
言葉無し。
とはいっても、今日はルー・リードをとりあげません。
この方にも品がある。

杉本博司

車で数分の吉田うどんを食べに行く。
関西育ちなのでつるっとしたうどんが好き。
初めは馴染めなかったが、この硬いうどん。
美味いです。値段も良心的だ。
普通でいいんだこの様に。
美味しかったです。
ありがとう。

食事は並んで食べるものではない。

トムブルソーがカフェで「私の唇にキスをして」と歌う。
Tom Brousseau / Kiss My Lips

「ほ〜っ、おまえ、たいしたもんだなっ!
そりぁ〜なかなかいえねぇよっ!」