吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

ポケモンがほしい少年も、権力が欲しくなる/悪ならハイサワーの巻

明け方からの畑仕事を終えまして東京へ向かいました。
東京は暑かったです。
いつも高尾で降りて、食堂へ寄ります。

ここは、チェーン店なのに飯を釜で炊いているんです。
米が旨くて、働いているのは雰囲気のいいおばさんばかり。
料理も全部手作りです。
卵焼きも味噌汁も家庭の味で好きなんです。

朝四時から起きて、畑仕事で腹空かしなので、
焼き魚でも喰うかと思い鮭を取ったら、
おばさんが
「こっちの方が今焼けた鮭、温かいよ」
と、言ってくれたので取っ替えてくれてありがたいです。
今日一日の天使ですね。

居酒屋を営んでいると思うのですが、
日本全国、各地のいろいろな場所へ行き、
食べることが好きな人が、
こういう商売に向いてるとつくづく思います。

人間の価値観は様々ですが、好奇心がないと
いろんな事を受け入れられなくなります。
なるべく外に出て、観察するのが好きなので、
どんな場所でも、勉強になります。

いつも、従業員には自分の姿を消せと言います。
これは、じつに難しいのですが、
わたしが思う最高の店は、
自分のことを話したり、客に質問したりしないのです。

圧倒的に気が利くけれども、
いつも空気のように穏やかにそこにいるだけです。
お客さんも様々ですが、それでいいのです。
流行り廃りに合わせることはなく、
自然体で謙虚に50年続けてこそ、
やっと店と言える気がしています。

店に着いて、作ってきた感染防止壁を取り付けました。
東京都が、みんなの税金を使い頑張っていますし、
協力金を頂いて、お客さんも来てくれて、
なんとか店が倒れずにすみました。
少しは役に立てればと思います。
お店は人それぞれ、いろんな価値観があるので、
それぞれでいいと思いますね。

壁のように圧迫感がないように、考えながら作りましたが、
どうにかなったようです。
殺風景なので、シールを小さく印刷して貼ったのですが、
願い事を書いている、えぐちりんたろうくんのが好きです。
どう見ても、エロりんたろうに見えますね。
きっと将来は、男の夢を叶える素晴らしいAV監督になると思います。
世界が期待していますヨ。

ジャッキーイトワも怪しく観察しておりました。
今日は家の鍵を無くしてしまったそうで、涙声でした。
スペアキーはあるので大丈夫だそうです。

落ち込んでるので、
オレのいかす一言が効きましたね。
「家のキーはなくしても、心のキーはなくすなよっ」
と、バシッと決めました。

イトワがくれたアイスコーヒーを
ストローでチュ〜ッッと飲んでからに、
「じゃあなっ!人生いろいろあるものよっ!
姉さんっげんきで暮らせよっ!あばよっ!」と
カッコよく男は去りましたね。

さすがですねオレ。
田舎には皆無の吉野家で牛丼喰って
ホームタウンに帰りました。