吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

すべては紙に描いた月

いよいよ明日から海風25年目が始まる
なんとか25年続けてこられたが色々あった
若手の頃は、継続に何の意味があるのか理解できなかった
今もたいして成長していないんだろうけれど
継続は力なりというのも少しはわかる気がしてきた
まだまだ、人生勉強足りない尽くしなので
自然の神様に日々感謝しながら謙虚に頑張ろうと思う

もう秋なのに、まだまだ家の無農薬ピーマンが頑張っている
今日も実に美味そうだったので、話しかけながら摘み取った

先週、30年近く共に過ごしてきた兄弟のような大切な腕時計を
紛失してしまった
失った気持ちの重さを噛み締めて
死ぬまで一緒に居たかったと、自分の左腕を見る度に凹んでしまう
今年の正月のおみくじに「失せ物出ず」と書いてあった
もう見つからないだろうな
気持ちの整理がつくまでは、腕時計はしばらく買えない
坂本龍一のアルバムで左腕の夢というのがあったな
いいアルバムだった

「心に誠を尽くせ、慎み深くときを待て」
そうだよな

こないだ、東京の家の付近を歩いてみたが
人の数に驚いて、散歩する気も無くなった
この田舎では、散歩していても稀に人に会い挨拶するくらいだ
東京の人は、隣人にも一切挨拶しないし
エレベーターの中で会っても無視される
一体どうなっているのだ都会の人間は
ちゃんと挨拶しなきゃだめだよ
都会の空気に合わせちゃだめよ

人を避けながら歩くのは嫌なので
家の自転車ジュニアを持っていこうと
錆を落として綺麗に磨いた
これで都会の空気を切り裂くように
オレとジュニアで走り抜け市場へ行くのだ

今日は朝から富士の山におはようと言った
明日から頑張らないで頑張ろう
いよいよでっかい海のポスターも今週末には仕上がりそうだ
幼馴染のデザイナーが
娘が必死で墨汁を摺り描いた海風の文字を加工して
ロゴにしてくれた文字が入る
嬉しい
娘も飛び上がって喜ぶだろう