吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

あんたが有名になったならば

軽トラジョニーで30km
途中、朝食を食べてコーヒーを飲んで
いつもの材木屋さんへ行く

小屋の檜板の隙間から風がビュンビュン吹いてくる
こないだは暴風の深夜、頑丈な小屋が風で揺れた
寝ていても身体が微妙に揺れるので
山風の音が吠えるように鳴って
夜中3時から寝れなかった
窓の景色の先には果樹園が広がり
風を止める家がない
200メール先に集落がある

家の周りに自然環境が溢れていて
羨ましいと言われるが
自然は恐ろしい
ある意味、人間に容赦がないのだ
自然の中で暮らす
遊牧民の気持ちが少しわかる
静かに暮らしますから
間借りをさせてくださいね
と、自然の神様に祈っているのだ

朝方、今日は風が吹きそうだと思うと
昼の2時をすぎると北西から
吹き下ろしの山風がどりゃ〜っと吹いてくる
小屋を建てる時に
壁の間に全て断熱材を入れて板を打ったのに
檜板は乾燥すると隙間が空いて痩せてくる
この隙間から風が入ってくる
棚をたくさん作って
たくさんの書物で壁からの風を止めようと考えて
棚を作ることにした
だんだんと、男の部屋になってきた
本は置きたくはないが
とてもじゃないが寒さには耐えられない
まだまだ冬は続く
凍える前までに
モノで埋め尽くさなければならない
こらっ!買ったなら本をもっと読め!
と叱られているようで
それはそれでいい

無いところから造る職人は素晴らしいよ

行くと、オレの話を聞いて木をミリ単位で全面削ってくれる

ここの社長はオレが行くと
店はどうだ?コロナで潰れたか?と
冗談を言いながら機械を止めて
どでかいどでかい人間が二人も燃やせるような
自家製の薪ストーブの前で
コーヒー缶をオレにくれて休憩する

何故か
何も知らないオレを所見から気に入ってくれた
とにかく電話もしないで何度も足を運んでいるし
ぐちゃぐちゃと
自分が損しないような
注文を出さないから良いらしい

大工さんよりも安くしてくれる
お年賀だから安くするぞと
ホームセンターで集成材の板を買うより安かった
年賀のタオルもくれたのだ

職人さんならわかるだろうが
一日の手順を止めて
気ままにやって来る
オレの板の加工するのは嫌な気分になると思う
ありがたいことにいいよいいよと
加工してくれて
軽トラジョニーに積み込んでロープで
キッチリ縛ってくれる

家に着いて、ロープを外すと
魔法のようにパラパラと一直線で解ける
社長に何度聞いても家に帰るとできない
何度練習してもわからない
魔法のロープだ

昔の人は凄いよ
知恵の塊だよ

昨日は、サンパウロ
ブラジル移民の日本人の歴史は今でも
ブラジル人に尊敬されている
日本人は、朝の5時から22時まで働いた

何故そんなに働いた?
ブラック企業?

今の日本人はそう言うだろう
そんな質問は
糞ったれのファッキング・ユーで
ケツの穴を3回死んでも舐めてなさい
という丁寧語を言われるだろう

答えは
ブラジルに渡った日本人には夢があり
皆で助け合い
人生に笑いと仕事の楽しさがあったからだよ
それが仕事
ブラジル人はそれを見ていたんだね

いいかげん、しっかりしろよ日本人

If You Ever Get Famous / The Duke & The King