吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

ウエルカムリスク

家に戻る
今日から緊急事態宣言が終わるまで
休業に決める
さすがにもう無理だった
居酒屋でアルコール出せないことは
腕をわしゃわしゃ振り回すだけの
闘う武器を持てないカマキリだ
どうしようもない

ロナに完敗
どうあがいても無理
近くに酒を出す居酒屋があると聞いたので
行ってみた

混んでいた
あまりにカウンター間の距離が近く
満席で蜜どころじゃないので
一杯飲んですぐに出た
飲みたい気持ちはわかるが
オレには怖すぎる

先日、感染した人二人の話を聞いた
風邪もひかないし、病はしたこともないし
大丈夫だろうと少しなめていたと言う
どこで感染したかもわからない
日に日に想像を超えるような苦しさになってきて
これは死ぬなと覚悟を決めて
救急室に入り記憶を無くしたけれど
奇跡的に助かったと
絶対伝染るなと言われ
この状態では病院も満室だ
若くても死ぬよと聞いた
腰が抜けそうになった
娘の大泣きの写真を見ながら
イラストを描いて遊んだ
ああ〜ギャグにもならない

朝5時から畑仕事、草むしり草むしり
近所のプロの農家さんに
おたくの今年の芋畑は素晴らしいねと
褒めてもらう
素直に子供の様に嬉しかった
教わるのが嫌いな素人
でも続けていてよかったな

こうなったら日々をキチンと過ごすこと
座禅を組める様に足を治すこと
医者へ行き気合を入れて
針を全身30発以上刺してもらう
初めて激痛を感じてサンキュー

ラジオ体操ストレッチ散歩を終え
汗だくで帰り汗を流し
まだ眠る女子家族部にコーヒーを淹れておく
女子は睡眠がすべてスリープレス
バチが当たらぬ様に
自分のことよりも先に人のこと
おはようの声は小鳥の声
しじみ汁と富山のコシヒカリを食す

椅子とテーブルの差尺が気になっていた
テーブルや机は
何センチかの違いで
だんだんと落ち着かない座り心地に
なってしまうのでテーブルを補修
生活の景色が変わるのだ

畑と木工は少し覚えたし
家の家具は、ほとんど手作りになった
山の土地を買えば小さな家も
てきとうに建てれるだろう
あとは風車で電気を起こせる物理化学を覚え
乳牛を育て、米を作り、鶏を育て解体を覚える
それぞれの技術を習得すれば
完全な自給自足ができるだろうな
まぁ女子部は嫌がるだろうけど
いつかは番犬とオレ
二匹の野郎であ〜だこ〜だと
金を使わない遊びで暮らすのが夢

少し雲の隙間から晴天が見えてきた
さすがに元パンク少年
リスクがあればあるほど燃えてくる

このぼんやり糞日本社会の中で
自分に誠実で熱い人もたくさんいる
あきらめることはない
暑苦しい様な
情熱の太陽を見てから
死んでいきたい