吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

エチオピア

青梅の夜は涼しい
ノーエアコンで心地良い
東小金井から部屋まで
標高差が200m程あり
窓は全開で寝るので風が吹き抜ける
夜中は毛布がいるくらい
昨日起きたら、くしゃみが出てきて
夏風邪を拗らせてしまった様だ

きちんと暮らしている
発芽米を喰っている
納豆も喰っているし
掃除もするし洗濯もする
便器も磨ける
洗濯物もきちんとたたむ
朝はラジオ体操をするし
ストレッチもする
出張ひとり暮らしだが
きちんと生活している
我ながらたいしたもので
自分にざまぁみろだ
子供かオレは、、

玄米は糠が強すぎるし硬いので
なかなかシーキビだけれど
発芽米は食べやすいし美味しい
ダイエットにも宜しいし栄養価も高い
白米は美味しいけれども太る
食パンはもっと太る
身体には気をつけている
人に料理を作る仕事なのだから
気持ちを改めて自分にも日々
美味しい朝ごはんをきちんと作ることにしている
発芽米は腹にもたれなくていいしな

店の昼カレーの評判がいいらしい
1g単位のレシピと格闘しながら
仕込んで仕込んで出来上がった500円カレー
今は、ずっとイトウが昼カレーを担当している
説明するな、宣伝するなと言っただろ?
口コミで少しずつ来るのが良いんだよ
店は生き物だから

性格上、出来てしまうともうええやろ?
と、なるのですぐに人に任せる
恋愛も新規が良い様に
新規新規と夢は膨らむのだ

お客さんに500円は安すぎると
言われるそうだ
ほなら、いくらならお客さんは納得するのだ?
ピシッと一万円チップで私に頂戴っ!
と言えばいいだろ?

アホか!
お客さんに言えるわけがないだろ
とイトウが言うので
まぁ、どうでもいいなと答える
根拠のない緊急なんちゃらで
幼稚な国に従って店を休んでいたら
身体も心も確実に病気になる
儲からないから良い事もある

自分の様な阿呆の経営者も大会社の経営者も
こんな感じでいい
そうじゃないと人とは仕事が出来ない
地球上のどんな組織も
人と人との関係性は難しい

パワーのあった若手の頃は
日本人の給料はストレス料だなと気づいたし
上司も言っていた
この国の会社組織の
権力構造を見ているとよく分かった
どんどん給料支給額は増え続けて
どんどん部下も増えてきた
この先のストレスを考えたら
やや責任感の強いオレには
精神が壊れるなと思い
慣れほど自分を我慢させてしまう
怖いものはない
ささっと辞めて金が果てるまで
無職になって日々を暮らした
底辺から世を覗く心持ちだった
何事もダイナミクスは大切だ

人間は社会の奴隷じゃないんだから
カタログからチョイスするような
与えられた考え方を捨てて
自分自身の生き方を考えなさい
ヒントは何処にも無いけれど
考える君は自由だと
働く若手にずっと言っている
お金というものは毒でもあるのだ

そう考えると
どういう仕事であろうとも
自分で明日暮らせる
日銭を現金で稼ぐ仕事がいい

退職後は
自宅のローンも終わり
悠々自適に妻と暮らし
行きたいところへ旅行して
若い者に負けないくらい
運動も、やりたい事もなんでも
挑戦するのが良いと
日本人はよく言われるが
オレに言わせれば
まったくトンチンカンのアホである
3回死んで同じ人生を歩んでも
人間の幸福哲学の意味を
君は気づかないだろうから
そのままでいい
それが君の役割だと言うだろうな

一番体力がある年代
意味もなく身体中に
怒りや欲望や夢が膨らむ年代
時間の束縛もなく責任も無く
期待もされず、何もかもに束縛されない日々
金を作り、金を使い
その時間を作り行動することに
若い頃は邁進したほうが良い

歳を取ると
とっくに旬は過ぎて
どんなに言葉とアイデアで伝えても
ギラギラした様な中古の果実

もう遅いのである
夢など持つなと言う哲学もある
何事も若手の頃にやっておけ
終わらせておけと
若手の頃の思い出に笑い
静かに生きる

昼は
行列のできるエチオピアカリー
並ぶのは一切無理だけど
しつこい