吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

豊かな生活

甲州市に縄文大工と呼ばれる雨宮国広さんという方がいる
山梨のテレビでよく見かけるのだけれど
何処かで見た景色だと思ったら
確かオレの朝歩ルートの一つにそんな景色があったような?
こういうのは、たまらなく気になるので
調査がてら朝六時朝歩に出向く
すると予想通り的中していた
氏はすでに薪で火をおこし朝飯準備の模様だった
失礼なので写真は撮らなかったが驚いた

雨宮国広さんは凄いのだ
なんと宮大工さんで沢山の神社やいろんな建築をされている
自分の仕事に対して
”何かが違う”と縄文時代に閃いて縄文文化を研究した
氏は縄文時代に使われた大工道具を全て自分で造り
近代の道具は一切使わず石斧で木を倒し
自分の三畳一間の土壁の家を造り
電気は使わない徹底した生活をしている
山で狸や鹿を捕まえて毛皮を作り衣服にしていて
その格好で裸足でスーパーへ買い物へ行き
薪火で料理をすべて作るという
まさに縄文人なのだ

子供さんは3人いて
奥さんと離婚して家の横に土壁の家で住んでいるのだ
しかも、長女がミス・ユニバースの一人だそうだ
もう、わけがわからない
縄文大工という本も出しているので
早速、娘の本と一緒に買った
読み終えたら散歩の途中に
サインしてもらおうと思う
話し方も穏やかな知識人の感じなので
じつに、話を聞いてみたい

しかし、さすが宮大工だ
自分は木工が趣味なので
見た瞬間にすごい技術だとびっくらこいた
土壁の裏の同じ敷地に
広い倉庫の様な建築もされていた
いいなぁ、こんなに上手ならいいなぁ
と、眺めていた
オレの家も建ててくれないかなと思う
いやはや素晴らしい
土壁は夏は涼しく冬は温かい
暖房もエアコンも必要がないのだ

興奮しながら家族に話したら
すぐに、影響されて行動するから
裸足で近所をウロウロしないでねと言われた
さすがに、裸足であの格好はできないけれど
生き方としては素晴らしいと思う
自給率が世界最低のこの国は
資本主義も日本経済も壊れてしまえば良いのだ
金持ちばかりが潤う希望のないこの国に
雨宮国広さんは嫌気が差したんだろうな
気持ちはじつによく分かる
人間は、落ちた柿でも喰うて
生きておれば幸せなのだ