吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

海の風とバカ

流木の夢を見て早朝四時に目が覚める
少し眠いが、今しかないと動き出す
家の者に海方へ旅に出ると伝え
Jeepに象の水浴びのごとく水をぶっかけ
汚れを落としよろしく頼むぞと
Jeep象の身体を触り六時に出る
爽快な青空を行く

南アルプスの中部横断自動車道は
全面開通して清水の港まで真っ直ぐ行けることになった
初めて走ったけれど、ほぼ一車線で
気持ちよく走れた
ザ・清水、ちびまる子ちゃんの生地
何度か旅したことがあるが
マグロの街である
寄る余裕もないので急いで富士川の河口へ向かう
もう、どこか忘れてしまった
昨日の夜、家者に
店の階段の手摺りに使った
デカイ流木を覚えているか?と聞いた

大昔に一緒に担いでデリカに積んだよ
そうだそうだ重たかったね、、
良い思い出だ、、
あの時着ていたGジャンがまだある
と、笑っていた

明日行くんだと言うと
さすがだね、、と爆笑していた

堤防に登り砂利浜に降りたら
誰一人いなかった
そこの場所には流れ着いた流木がなかったので
場所を移動して堤防に登り砂利浜を歩くと
わんさか流木があった
流れ者の墓場のようだった
型の良さそうな木を拾いまくった
いろんな形があって
この木は杉かな?とかいろいろ見ていると
じつに面白かった
必死で探していると汗だくになる
砂利道を歩くと腰に響くし
じつにいい運動になった
海沿いに暮らしていると散歩するだけで
気持ちが良い

拾い集めて海を見ながら休んでいた
海の岩を見ていると
もしかして、岩に生まれていたら?
ああいう一匹狼の荒くれ者の岩が良い
誰も寄せ付けずに
たった一人で生きていく
何も話さず、何も語らず、荒れ狂う海にも
決して逃げずに倒れない岩
ずっと、そこにいるだけの岩
いい景色だな、、
ここに住みたいなと思った

汗だくで担いで車に戻った時は
もうヘトヘトだった
何をしているんだオレは?と思ったが
面白かった
タオルが濡れるほど汗を拭いて
シャワーを浴びてぇなぁ〜と
思ったけれど、まぁいいやとあきらめた
思ったら、すぐに行動
何もなかったように終えること
これがオレの生涯の家訓
口ばかりで、行動力のない男は嫌い
損得を考える男だから、、
頭の良い美しい女性にモテナイ

最後にゆっくり海を眺めて
また会いに来るからな
さらばじゃ〜と心で思い
美しい海にサヨナラする
象で国道をひたすら走り抜け
家に戻り、シャワーを浴びて
台所に、大好きな炊き込みご飯が
あったので腹に掻き込むように喰う
美味かった

さぁ行くぞ!と
また象Jeepに乗り込み都会へ走る
雨が降り出して流木が濡れないように
工事現場の親方に流木を見せる
親方も静岡まで?とびっくりしてた
良いドアノブができれば嬉しい
夕刻、アキシマーノに戻る
走行距離421km
ガソリン代が高いし
身体は揺れていたし、ケツも痛かった
海の風は気持ちが良い