吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

頬を桃で撫でる

また一つ歳をとった
自分の歳も一瞬忘れるようになった
58回も生きていればそりゃそうだ
昔の時代じゃもう死んでた
なんだか、生きるのも飽きてきたな、、
と思えば、人間人生を悟るのだろう

厨房棚板を作りに家に戻る
睡眠不足と疲労が溜まっている
考え事をすると
寝てもすぐに目が覚めてしまう
ずっとこうだ
心配性は生涯変わらないだろう

大工は、ダンボール一枚敷いて
60cmの隙間さえあれば
すぐに20分間ぐっすり眠れる
心底羨ましい限りだ
シンプル・ライフとはそういうこと
いつもわかっている

帰ってすぐに近所のおっちゃんが
ワラビを持ってきた
山で採ってきたという
茹でて店で出せし〜っと言うてくれるけれども
店は工事中だし、茹でている時間は無い

まいったなぁと思いながら
車に乗り込み
神様が見てるよな、、と思う

罰が当たるなと家に戻り
ワラビを積み込み
おっちゃんに灰はあるか?と電話で聞くと
あるというので貰いに行って
大急ぎで改装中の店に戻る

灰をまぶしてアク抜きして仕込む
イトウに、冷めたら水洗いして
帰りの大工に持たせてあげなと
言い残し帰る

じつに、美味かったと大工が言っていたと言う
醤油とマヨネーズをまぶして喰ったそうだ
そりゃあ酒のつまみには最高だろな
よかった、神様にも叱られないだろう

近所の農家が、玉葱をたくさんくれた
付き合いは少ないけれど、みんな優しい
初摘みの桃も沢山くれた
58歳
優しい思いが、自分の心の中で
連鎖していけば良いと思っている
桃は大好きだ
美しい女性のお尻みたいだからだ

誕生日になると娘が手紙をくれる
嬉しいものだ
家族には
昔から、プレゼントは要らない
ほしいものがあれば自分で買うと
言っている

人にプレゼントをあげることは
その後の事も考えてあげること
披露宴なんかで貰うあれは
あげたからねという合図
祝儀もあげたからねという合図
自分さえ満足すれば良い人

50を過ぎてから
知り合いや親族の冠婚葬祭も行かない
頑固だなぁとかややこしいなぁと
思われようが、もうどうでもいい
精神的向上心とシンプル・ライフ
人生には、課題が多い