吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

情けない週末

昨日は、終わりを任せて一人酒
そこしか行かない中華屋で水餃子を食しながら
ジャスミンハイを呑んでいた
ここの小学生の息子が良い
一人で酒を呑んでいると
客が居ようが店が忙しくても
いつもちょこんと
オレの横に座って飯を食いだすのだ
子供はうるさいから好きじゃないので
いちいち相手はしない
ぼ〜っと呑んでいると
いろんな質問をしてくる
あ〜だこ〜だと人として話をすると
とても嬉しそうに話をする
きちんと端を持てとか
落ち着いて椅子に座れとか
飯は美味そうに喰えとか
男は飯を美味そうに喰わないと
イイ女にモテナイぞとか
モテる男の基本を教えている

昨日は、息子が居なかったので
ひとり楽しく呑んでいた
カパカパ呑んでいると
客もいなくなったので
悪いから帰ろうと言うと
店主が、大丈夫だと
カパカパとウーロンハイを飲ませてくれた
日本語を練習中の中国人の店主と
ロシアの話や中国の民族性や
政治的な中国の話をしていたら
終電がなくなってしまった
店に戻って
イトウに車で送ってくれまいかと懇願して
また、ひとりでアホ面で酒を呑んでいた
夜中になってしまったので
すき家で朝飯を奢るからと
何処かで喰ったが
何を喰ったのか記憶がない
イトウ車に一礼して
車屋の営業マンの姿勢で見送り
また、情けない一日だったなと
独りごちる

昨日、店を手伝いに来てくれた
落語家の立川こはるはんが手ぬぐいをくれた
娘が剣道部で手ぬぐいを使う話を
こはるはんは覚えていて
仕事で使う手ぬぐいを持ってきてくれた
気遣いの素晴らしい律儀な人で
必死で自分の道を突き進んでいる
プロは違うなぁと感心する
弟弟子の春吉も店で働いている
眼つきが変わってきたようで頑張っている
“出会い”と言うのは嬉しいことだ
手ぬぐいは娘の宝物になるだろう
彼らの様に
真っ直ぐ生きる
人間にならなければならない
情けない週末、、