吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

Grory of love

田舎の自宅へ戻り車を降りると
春の匂いが漂っていた
庭には溢れるほどの春の花が
脱ぎ散らかしたみたいに咲いていて
それぞれの匂いを漂わせていた

一人セレブと呼んでいる我が家のかしこ長女
受験が終わったようで
かしこ県立の高校へ決まったそうだ
それはそれはご苦労さまです
としか言いようがない
なんでこんなアホなオレの子達は
出来のいい子ばかりになるのだろう
と、不思議で仕方がないので
あまり家に帰らないようにしている

たぶんこういう事だろう

勉強のことは何も言わない
こうなれとも言わない
頑張れとも言わない
自分で徹底的に考えろ
としか言わない
完全放任主義
自分の価値観を押し付けない

もう思春期なので
大事なことを1つだけ伝えた

これからは、好きな人もできるだろ?
恋愛は大切だと思う
もしかしたら結婚するかもしれないし
しないかもしれない
どっちでもいいけれど
男と付き合うときは気をつけろ

好きだということを面と向かって
ドキドキしながらも自分の言葉で
真剣に誠実に話す
そんな男の眼を見て話しあうこと

今の時代は、クズの男が多い
SNSやそういうので告白するクズもいる
夢や希望ばかり語る男もいるし
いろんな男がいるだろうけれど
この時代の資本主義社会では
世の中の問題の90%は金で解決ができる
金がすべてとは言わないし
稼ぎが少なくても
考え方が自立した男
己に誠実な男と付き合いなさい

娘は、真剣に聞いていた
最後に、合格おめでとうと言い
ありがとうと娘は答えた
どんなことでも
ずっと思い描いていると
願いはかならず叶うんだと
いつも励ましている

私立大学に行かせる金は無い
彼女は、きっと夢を掴み取るだろう

来週は引っ越しなので
転居先のテーブルを作る
仕込みも料理もできる
広すぎない二間と台所の
シンプルな部屋を借りた
飯も仕事もこのテーブルでこなす
きっちりシンプルに清潔に生きる

今日は昔のルー・リードを流していた
Coney Island Baby
若い頃、ルー・リードになりたかった