吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

歩いて酒場へ向かう

店に復活してようやく体も慣れてきた
楽しく料理をこしらえている
毎日、17時の開店と同時に
二、三人の爺さんがいらっしゃる
早い時間に呑んで九時に寝るのだ
よちよちとやってきて
ぼ〜っと黒板を見て注文する
イトウの優しい対応が気に入っているようで
何を言っているのかわからない時があるけれど
イトウは、ちゃんと聞いてあげている

この穏やかな始まりがオレはすきで
徐々に混んでくると
とてもリズムがいいのだけれど
そんなにうまいこといくわけもなく
商売は、難しいものである

若い頃には気づかなかったが
みんな老化していくわけで
完全なる高齢化社会なのだから
これからは
若者よりも老人に合わせるような
店作りをしたほうがいい
ペイペイなど使えるわけがないし
タッチパネルも触れないだろう
もはや、オレもそうだけど
元気でうるさい音が鳴る店や
ノリのいい店には行かないし
とにかく、ほっといてくれて
穏やかな店員のいる店がいい

17時の老人客は昭和の男
とても生き様が出ていて雰囲気がいい
釣り銭を渡すと
イトウさんあげるよ、、
明日も生きてたらくるね、と笑い
杖をもって帰るのだ
歳をとるということはいいことだ

オレは、もうこの国に飽きまくっているので
はやく80歳児になりたい
なんとか歩いて酒場まで、、の精神だな

甲府のマンションも引き払い
女子部のオレの倉庫兼酒場事務部屋へ荷を運んでいる
倉庫では寝る隙間もないので
家の和室で寝てもいいと許しをもらった
今日で作業が終わりそうだ

昨日は、最後のサエズリサイゼリアで赤ワインをガブガブ
もう、免疫がついたので吐かない
最後なのでデカンタ小を四発しばいてきた
1560円も使ってしまった
そんなに酔わなかった
ヨチヨチと甲府の空の月を眺めながら帰る
家賃生活も飽きた
そのうち仕事を終えて店で寝れるだろう
シンプルな生活に
少しづつ組み替えていこう