峡北の材木屋へ軽トラで向かう
店の工事で、山梨県産の木を使いたい
大工さんに見てもらう為に
申し訳ないが
雨の中、東京から山梨まで材料を
見に来てもらうことにした
こだわるわけではないけれど
もう、杉とヒノキはあまり使いたくはない
テーブルにコップを置いた瞬間
鳴りが柔らかいからどうも好きになれない
贅沢な話だろうけれど
そういうところから
店作りは始まると思っている
お客さんに喜んでもらう為ではなくて
自分の日々の景色の為なのだ
そういう部分に気づく人は
まぁ少ない
だからこだわりたい
言いにくいけれど
大工さんにそう言ったら
そうだろうね、スギ・ヒノキは
飽きるよねと言ってくれた
変わった材料を使いたいねと
言いながらいろんな木を見て回った
なんとかなりそうだねと言ってくれて
材木屋の社長にたのんますと言う
コロナでも頑張る
あんたの店のためなら安くするからと
言ってくれて嬉しかった
行く途中、早く着いたので
韮崎のみどりや食堂へ寄る
ここは有名で、いつ来ても満員だ
オレにはスープの味が濃いけれど
このあたりはずいぶんと寒いので
みんな美味そうに食っていた
こういう雰囲気の食堂は少なくなった
大事だよなぁと思う
いつ見ても木は素晴らしい
圧倒的でいい匂いだ
ここの材木屋の薪ストーブは
殺しの薪ストーブとオレは言う
特注の薪ストーブで
大人5人は焼ける
恐ろしいくらいの火力で
とにかくすごいのだ
薪ストーブに薪を入れるときに
ここの社長はドサドサと裏へ行って
工事現場のガラ入れを持ってくる
オラ飲みなと缶コーヒーをいつもくれる
優しい社長なのだ
光景を見ていると
その土嚢袋には
ごっそりと木材が入っていて
どでかいストーブの蓋を開けて
ごそっと袋ごと放り込むのだ
ゴミを捨てるように投げ込むのだ
手で一本一本入れながら
アウトドアって良いよねぇ〜
僕たちナチュラルだよね〜
などという甘〜いロマンチックな
光景や洒落臭い世界は一切ない
どりゃ〜っと薪袋を投げ込むだけ
一体何人の人を燃やしたのだろう
冗談だけれども、、、
まぁ、入れても気づかないかもしれないな
だから殺しの焼きストーブなのだ
スピーカー用の栗の木を
削ってもらう
所要で甲府へ向かうので
大工の兄貴には悪いが先に帰る
今日は寒いので
家に帰り薪ストーブを燃している
まるでうちの薪ストーブは
小さなオカマの薪ストーブだな