朝、ポテト、エッグ、スープ
日々は、簡単、無骨でいい
美しい話を貰ったら必ず魂で返す
どこにも属さずシンプル
世界中には、美しく誠実に生きる人もいる
勝手に、魂の仲間だと思っている
じゃなきゃ、
こんな国で生きていけない
イタリアの北ソヴェール
渓谷に築かれた村
行ってみたい場所
50代の会社勤めの男三人
彼らは、草刈りにハマっていて
爺さんの山へ行き
三人で休日に草刈りまくりで汗を流す
意味?何も無い
汗流したいだけ、、だと、、
それが彼らの今の流行
”仕事を終え、ジムへ行って汗を流す人もいるだろ?
僕らは、山の景色を眺めながら草を刈って汗を流す
それぞれの生き方だ、、それでいい
でも、僕らはこんな汗の方がいい
汗をかいたら山小屋で飯を作って
三人で話をするんだ
そして、明日からまた仕事を頑張るのさ
それだけだよ、、
なんの意味もないよ、、”
アルビーノ、、曰く
妻のブルーナに一言、、
”村の誰もが危険だという
あの高い山に登りに行くんだ、、
なんで?、、
登ってみたいからだ、、
子供も家族もいるのに
そんな危険なことはしないで頂戴!
大丈夫だ、ちゃんと帰ってくるから”と、、
ヘトヘトで夜帰宅したアルビーノ
背中に何かを隠していた
“俺が、どんなに君のことを愛しているか
あの山の上にしかない物をとってきた
愛の証拠を採りに行ってきたんだよ”
と、背中のエーデルワイスの花の
根と土の付いた大きな花束をブルーナに渡した
ブルーナは、感激してそれから40年間
そのエーデルワイスを大切に育てている
年に一度花が咲くと
嬉しそうにアルビーノに
咲いた咲いたと見せるのだ
さすがだ、ブルーナ
イカれているのか?イカしているのか
それは誰にもわからない
イトウから事務書類が届く
袴田巌さん(88)無罪の新聞も入っていた
”袴田さんにお詫びします
本誌にも責任があります”と伝えていた
たくさんの野菜と栗の燻製を送る
お客さんにあげてくれ、今日届くから
渋皮ごと喰えばいい
匂いを嗅ぎながら、野生の匂いさ
苦味が嫌いな人は嫌いでいい
人それぞれだ、チビチビ呑む酒に合う
人に任せるのが、悔しいから
夜遅くまで必死こいて
カーテンレールを取り付けた
遠くで、野生動物の叫ぶ声がして怖かった
ようやくできてレースカーテンを取り付けた
うん、悪くなかった
失敗したねじ穴は、パテで埋めよう
少しづつ、
気に入った作品をプリントして
写真立てを作っている
あまりにも色気のない
男の質素な空間だから
生活に、花を添える心持ちだな
身体が疲れているけれど
さぁ、作業へ行こう
美しい景色を作ろう