
やっと少し落ち着いた
5時に目が覚めて、外が明るくなるのを待っている
野鳥の声がサラウンドで聞こえてきて
どんな音楽よりも心地よく
朝の読書ができるようになった
朝は頭が冴えている
脳裏に浮かんだことはメモする
何もかもすぐに忘れてしまう
そのメモも無くしてしまう
それでいい
この歳になってようやく気づく
ひとりはよいものだ
ひとり者は、勘違いしてはいけない
人と暮らしてみることは大切
結婚も大切、人に添うこと
人のために生きること
大切なことだ
人生の懐を豊かに生きること
運は自ら静かに切り開く
誰も助けてはくれない
意外に、寂しくはないものだな
自分のことよりも人に気を使う
素晴らしいと褒められるけれど
正直、疲れる
どんなに楽しいことでも
人と接すると翌日は疲れるものだ
良い悪いではなく
人には、その人の持つそれぞれの気があるからだ
だから、クリシュナムルティは、水になれと言うのだろう
存在を消せというのだろう
ひとりはいい
女子部の化粧やら身支度やら
気を使いながら洗面台を待つ必要はないし
台所も自由に使えるし
洗濯機の順番を待つ必要はないし
すべては、自分の導線のまま生きていける
それが、自由とは思わない
自分には、いつも何かが足りない
それを見つめながら生きること
必死で己の空白を埋めることはない
木工作業場を作り始める
作業しやすいように
無くしたものを思い出す
無駄を省くこと
要らぬモノは置かないこと
鉄を売りに行く
居酒屋へ三回行ける金になった
これで全てを処分した
あとは自分
燃え尽きるまで

