吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

明るく地獄フェア開始予定

昨今の都会にいると
情報が多すぎてついて行けない

スカスカの情報は目まぐるしく変わり果て
全てが無かったように過ぎていく
この便利な資本主義社会は
本当に人間に合っているのか疑ってくる
オレがアホなのか何なのかわからない

何処に居ても
眼の前を観察すればいい
日本人は電車に乗れば
すかさずポケットからあたり前のように
集団宗教のようにスマホを取り出す
一人一人が、狂ったように
小さなモニターを見つめ
一切周りの景色は気にせずに
スマホに文字を打ち続ける様な
見事な景色が横一列見事に並ぶ

気持ちの悪い空気にも慣れてきたけれど
やはり視界に映ると気持ちが悪い
見ないようにはしているが
日本人は情報に隷属的な人種だなぁと
つくづく思う

都市部に住まう人の将来設計は
スマホ代、マイホーム代、家賃代、子供の教育費代
ほぼ貰えない年金支払い、高い税金

うやむやの借りの中で日々生きながら
そうはいってもねと皆想い
それでも
自分に有意義な人生を送ろうと思う
どんだけ前向きでタフなんだろ?
まるで
日本人は負債を返す為に生きているようだ

仕事にしろ何にしろ
自由平等優先的な風潮があるような
ふんわりと漂う社会景色になっている
けれども本質はじつに隷属的

枠の中で用意された籠の中で
自分にとって
なるべく良い事柄をチョイスする

選択の自由、組み合わせの自由
それが人間としての自由という
不思議な光景になっていて
単純阿呆なわたくすには
さっぱり理解ができない

居酒屋はプチ禁酒法の様な姿で
疲れ果てて
もはや、反抗する気にも慣れない

家にいても考え事が増えるだけで
都下Ome blueの屋外に出ても
蕎麦屋で酒も呑めない

ロナの給付金の手続きも面倒くさいから
一切申請していないと言う
婆さんの食堂だけが、呑めるのだ

こないだ初めて中華屋で
ノンアルコールのビールを呑んだ
美味くも不味くもなかったけれど
まだまだ続きそうなので
連休明けからは
「ノンアルコール地獄フェア」みないな
感じで営業しようと思う
そうしないと、気が滅入る

「ノンアルコール地獄フェア」だろうが
オレなら
ポッケに焼酎を隠し持って店に行く
ちびちびと垂らして
しみじみと楽しく呑むだろう

店側はわからないし
見て見ぬ振りではなく
そんな景色は一切
店側には見えないのだ
見えないものは見えないのだ
隷属的だろうが、権力に殴られ様が
庶民には、見えないものは
見えないのだ
カッコ=笑い(笑)



最近はBobby Charlesをよく聞いている

この人は変わった人で
素晴らしい楽曲を作り
皆に演奏されている音楽家なのに
ライブが嫌いで人前に出ない
動画もザ・バンドのラストコンサートの
ゲスト演奏以外は見たことがない
そういう生き様がなぜか
美しい音楽に出ている

彼は
人間なんか信用するに足るものではないだろ?
と思っているのかもしれない

自由を手放す / ボビー・チャールズ