吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

成長と劣化のナチュラル

家の桜がまだ咲いていた
開店と同時にJA農協の夏野菜の苗を買いに行き
畑仕事の準備
まずは、甘いマスクの草刈正雄に変身する
グルングルンとエンジンかけて刈りまくる刈りまくる
もう雑草がデカくなりすぎて刈れないので
シャベルで土を掘り起こす
えんやこらしょとぶっとい根っこから抜き出した

食えもしないのになんでおまえはこんなにでかくなるのだ?
教えてちょうだいと問うてみても
子孫を残す為に生えているのだと答える

いやぁクタクタでござる
若い頃は、このくらいでは疲れもしなかった
こうしてグダグダ言いながら老人になり
いつかオレは消えてしまうのだろう

お〜い水くれ〜っと言うてみたところで
家には誰もおらぬ
刈り終えたところでぼ〜っと休憩
大きな箒で家の周りの散らかり放題の草を履く

畑仕事は、とにかく日々と全く違う筋肉を使うので
翌日は相当な筋肉痛になる
これも身体に大切な事だと思いながら
畑に突入
芋の周りの雑草を抜く
耕運機で土を耕す
茄子、ピーマン、青唐、トマト、胡瓜、バジル
夏野菜を植えた

去年、ゴーヤが真っ赤に熟して
身が割れて沢山落ちた種を
落ちるに任せて一切触らずに
撒き散らかしておいた
やがて種は乾燥して風に吹かれて
何処かに飛んでいく
それでいい
小さな自然世界を見たかった

案の定、撒き散らしたあたりには
ゴーヤーの種が芽吹いていた
こうやって次世代が生き残ると思うと
感動する
よしよしと可愛い芽を移動させて
一列に並ばせた

頑張れよ
生きまくれよ
たくさん大きな葉をつけて
今年も大きな実を頼んだぞ
小さなゴーヤーに語りかけていた

レタスの赤ちゃんも
布団に包まれて
少しずつ 少しずつ成長している
オレはどんどん劣化しているけれども
みんな仲良くやろうぜ
あ〜疲れたじゃあな
泥だらけの体をパシッと洗って
今日はビールが美味そうだ