吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

新年、天使を抱きしめて寝る

昨年終わりに滑車のロープに使っていた
オレの頑丈なマニラロープが擦れて
切断寸前になってしまった
あらイヤだわ危ないわねということで
滑車担当大工さんに新年早々修理に来てもらった
氏は登山をするので
頑丈な登山ロープを持参してもらい
付け替えてもらった
これで大丈夫
地獄のエレベーター滑車である

二日間、酒を一滴も呑んでいない
一昨日は、カフェオレ
昨日は紅茶を夜呑んだ
気分は、なんとも無い
アル中では無いようだ

奇跡のようだが
体調は、何も変わらなくだるい
とりあえずは明日までやってみようか
ある意味酒は無駄なものだなと気づくが
人生において無駄なものほど
大切なことはない
只々、合理的な人生を送るなら
死んだほうがマシだなと気づく
意味のない酒を呑まないなら
自分にも
生ききる意味が無いのである

ハイライトをやめた時は30歳
禁煙もしたことがなかった
親父に
男は、女遊びを覚えること
強い酒と煙草を吸うこと
大いに失敗すること
じゃないと
男としての
本物の優しさを知らぬ男になる
女にモテナイ
イコール
男として生きる意味は無い
と小さい頃から教わった
親父にもっと反抗していたら
まともな男になっていただろう

ハイライトの次は
沖縄のハイトーンを
取り寄せて吸っていた
その後、ひとり葉巻部を作った
煙草は
吸っては消して
吸っては消しての繰り返し
マンネリの馬鹿さに気づく

ほんで、指先のヤニ臭さに嫌気がして
ヤニ臭いと美女のおっぱいも
揉めないじゃないか!と気づいて
次の日やめた
家族や子供が出来たからと
煙草をやめる?
そんな優等生の感情はゼロ

何でも飽きたら辞める
あれこれ執着しない事
これは生ききる基本
所有欲も持たない

愚かな人間は
生存欲、食欲、障害回避欲
性欲、安全欲、優越欲
愛情欲、承認欲
愛情は無償だから
欲ではないな、、

もっとあるが
どんな人間でも、欲だらけである
これすべてにおいて
平均点以上の欲の在庫を心に持つと
自分では気づかないが
滑車から地獄へ滑り落ちる様に
天使を失ってしまう
自分は、正しいと思っても
第三者しか気づかないだろう
それが自己欲

気づかず
豆腐の角に頭をぶつけながら生きて
なんとなく、いい人生だったね、、
と言うて死ぬる
そんなものだな人間は

店には個性のある客が多い
静かに話を聞くのは良い
それぞれの日々の中で
自立しているのだから
考え方の分け隔ても何もしない
じゃなきゃ疲れる

教師をしているお客さんから
話を聞いた

最近の生徒を見ていると
大丈夫か?と心配に思う
と言う
全員とは言わないが
高学歴の親を持つ子は
親の影響を受けやすい

親は、自分ができるのだから
何故出来ないの?
という考え方から始まるので
感性に規制をかけて
押さえつけている自分に気づかないし
反省もしない

自分の小さな経験値と価値観の中
安全な枠の中の自分の道筋しか教えない
しかし、子供は親を見て育つ
教師がどうあがいても
基本は親なのだ
期待されても教師に力は無い
親の見栄と世間体
自分の思考を優先する親が多く
虚しくなると言う

そういう生徒を見ていると
大丈夫か?と、問うても
マイナスなことは
言わない、答えないので
いつ爆発するか心配になる

心が爆発した時に
自分自身の心の内の
自身に対する瞬間的な
防御本能を持ち得ているのか?
心配になると言う

聞いていて
これは、自由に育てようとする反面
圧倒的に自立できない
精神的な虐待だなと、感じる
子が親になりまた子を育てる
見えない景色が続くわけだ

自分自身、いい加減で
まともな親では無いと分かっているが
子供は、生まれた瞬間に
自分を超えていることは
若い頃から、きちんと理解している

子に対して
知識と礼儀と笑い
以外は
何も足さない
何も引かない
自立を促す

劣等生の自分は
子をそれぞれ、一人の人間と見ている
ちいさなことだけど
大切なことだと感じている

偉そうに言うな!おまえが頑張れ!
と、いつも天使に殴られている
感じではある

放送室で流れていた
一番星ブルースが格好良い

土佐犬怖いし、登場人物多すぎだ