ライアンアダムスの新譜を聞いた
素晴らしかった
彼は多作で1年に3枚アルバムを出す
2025年も3枚出た
どうなってるんだと思う
曲作りでも何事も
創るということは
あまりいじりすぎないことだと思う
練りに練って
良いものを作ることは素晴らしいが
80%でサクッと終わらせて
抜きの空白の部分をつくる
その部分が景色になって味わえる
むずかしいけれども、
そういうことが大切なんだと近頃つくづく思う
空白のセンス
表現しない美しさ
言葉もそうだろうな
余計なことを話しすぎていつもへこたれている
どこかの誰かみたいだな
田舎暮らしが好きな人の会員制の雑誌に
オレの峡南の家と畑を載せるというので
不動産編集の人がカメラを持って
東京からやってきた
もう、ワンルームに引っ越したから
お茶も出せないし家具も何もない
しばらく話をして
いいですか?と写真を撮り出した
3Dの写真も機材も出して撮りまくっていた
畑も何もかも撮っていた
別に隠すものはないし気にしない
隠れて一時間ほど見ていると
何やらわけのわからぬ機械を出していたので
なんだそれ?と見ていると
ドローンという機械で
空中からも映しますとおっしゃる
へぇ〜っと驚いていると
上空150メートルまで飛ぶと言う
あっというまに旋回して
動画を撮っていた
見たらすごい景色だった
広い畑を突き抜けるように飛んでいた
すごいなぁと驚いていると
全てを撮り終えて
家も畑の景色も満足したように帰った
もう畑仕事と、週に一度換気して
風呂に入るだけの家だ
生活の場は
六畳一間のワンルームでいい

そして、傷だらけの張り継ぎ倉庫へ
板を張り切ってなんとか居心地が良くなった
少し暖かくなった
全部はずした家の壁飾りも全部とりつけて
落ち着かない過激な部屋にする
時計は3個取り付けた全部だ
これで爺さんと酒が呑めるバーになった
焼肉でもなんでもやってやろう
Onkyoのフルレンジのスピーカー
壁の中で鳴るように作ってみよう
眠っている小さな真空管アンプ
オイルランプで小屋を灯し
一人静かに呑みながら楽しもう
親父の写真はワンルームに持って帰った
お父さん、ようやく理解できたよ
あんたの孤独と絶望と怒り
小さな光と寂しさや想い出を
一緒に焼き鳥屋で酒を呑んで
心の中の本当の話を聞きたかった
あんたは、最高だったよ
誰にどう言われようが
この山を乗り越えたら
オレも負けずに
何処にも属さず
死ぬるまで過激に生きるよ
犀のツノのように真っ直ぐ生きるよ


