吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

天使のメール

軽トラジョニーでOme Blueへ
昨日は一日中雨
ずっと高速左車線を時速80キロで走る
軽トラはうるさいけれど一生懸命走っている感じがいい
走行中、ずっと琉球古典音楽だけを流していた
最近は家でも沖縄の静かな琉球古典音楽を流している
心が安らぐのだ

Omeに着いて、陶器屋さんへ行く
こないだ買った刺身皿の感じがすきなんですよと
おばさんに言ったら
倉庫にまだあるかもしれないから
有ったら電話しますねとおっしゃるので
手間だから電話しなくていいですよ
あってもなくても
そのうち必ず見に来ますから
もしも売れていたらしょうがない
それはそれでいい、と言っていたのだ

行ったら、嬉しいことに
おばさんがたくさん陳列していてくれた
聞いていましたよ、小金井で店を?
懐かしいなぁ、小金井は開かずの踏切で有名だったね〜
と、お爺さんが嬉しそうに話をしてくれた

人と人との美しい関係性は
デジタルでは100%できない
どんな人にも必ずアナログで接すること
時間をかけて時間をかけて
無駄も良しと考えること
何度も顔を見て笑ったりして
静かに築いていくものです

電車で帰り、あいかわらずの東京一人酒
面倒見の良いうるさい娘が
とうとさんは、きっと一人で寂しいだろうから
今日一日のことを寝る前にメールで知らせるねと
言ってくれて、夜送られてくる

そのやさしい天使の文面を読みながら
静かに酒を飲む
明日も元気に頑張れよ!と返信する
天使に教えることは何もない
良い酒がすすむ
「酒我 進」と言う日本人がいたら
じつに素晴らしい名前だと思う

酒我 進になりながら
イタリアのオッロモントへ行ってきた
スイスとフランスの国境にある
200人くらいのちいさな山沿いの村
モンブランの山が見える場所
昨年村で出会って結婚したという
ロバートデニーロに似ている
寡黙な40代の男性が語っていた

彼女は一日中話しているんだ
家の中を忙しく動き回るその姿や
料理を作る姿を見ているだけで
なんだか幸せを感じるんだよ
デ・ニーロが言っていた

ファミリーは宗教だよ
大切にしなさいよ
人の為に生きなさいよと
酒我 進が突っ込む夜であった