吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

畳部屋のある暮らし

深夜帰宅
家に入った途端、いぐさの匂いが香ばしく
家中に漂っておった
トイレの中まで漂っていたな
畳屋さんが昨日畳を入れてくれて
それはそれは8畳間が、素晴らしい景色に変わる

いぐさは熊本でほとんど育つそうだ
これも熊本産の畳
職人さん曰く
上等な畳は
けっして掃除機で掃除しないようにとの事
掃除機は、いぐさに傷をつけるだけだから
畳が駄目になるそうだ

畳は、太陽に当たるとその部分が焼けるので
昔から陽の当たる部分に座布団を敷いておく
座布団がふかふかになるし焼けないそうだ
和ぼうきで畳の目に沿って履けばいいと
おっしゃった

昔から、日本の職人さんの技術は凄い
美しい本物は
大昔からの日本の手仕事
技術云々と
イーアイかエーアイか知らねぇけど
感情的知性を認識して
データと技術的な能力で
資本社会が発展すると言いなさるけれども
んなこと怪しいもんだべ

デジタルに本物の微妙な表現自由は無い
微妙すぎる職人の手仕事にはかなわない
温度、景色、空気、匂い、陽の明暗
全ては手仕事でしか対応できない
畳文化は素晴らしい

さっそく座敷箒を探しに行ったが
今の時代
荒物屋さん金物屋さんの部類にまで
中国製が満載されていた
柄がみんなプラチックだった
柄が竹で出来ている
昔のあれがいいのになぁ
ネットで買うのも
なんだかなぁ、、と侘しい気分だ

久しぶりに朝ごはんを
座敷で家族全員正座して食べた
柔らかないぐさの香りが
高級旅館に居るような気分
なんだか緊張するなぁと
皆で笑っていた

どっちにしろこの畳替えの請求額
支払いをどうするかが問題だ
厳しい財務処理が待っている
年末はじつに厳しい財務省だ
予算案は目減りの一方で
頑張れ父ちゃんの巻である
とりあえずは
薪ストーブで酒を呑みながらでいいな
頑張っても無いものは無い

以前から昔の社会民俗学が好きで面白い
宮本常一の全国村々徒歩調査や
夜這いの歴史や日本の本質やタブー
色んな地域の語られなかった話
今の時代では
なかなか多種多様に毒の底まで
面白く語る方が居ない

ずいぶん前から
この方の話は面白いと思っている
自分には判る
身体の傷は
季節ごとに体調に響くから
この方は
強く復帰しなければならない

貴方の幸せとは何でしょう