吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

父として、、

帰宅路の中央道
いきなり四台衝突事故のニュース
八王子を過ぎたところでものすごい渋滞
もう少し早く出ていれば、、
久しぶりの渋滞に全身の無力感を感じ
一時間半後にようやく走り出す
車の移動は、時間通りには進まないという事

渋滞中暇すぎるので
普段聞かないラヂヲを聞く
安住紳一郎の
ちゃんとした日本語話は面白い
ゲストに民謡歌手の朝倉さやという子が出ていた
山形弁丸出しの素直な会話に
思わず笑ってしまう
”東京と”いう彼女の唄が、なかなか良かった
さすが民謡歌手、声の力量が違う

思う
都会暮らしの人生、、
心の隅で飽きてきた人
眼前の無駄を捨て去り、身は軽く
少しの勇気を携える人もいる
朝起きて生きるあたりまえの景色
もしや?我が身に必要ないのかもしれぬ
と、問うてみる

方角を確かめず、勘定しすぎず
靴を履いて新規の人生に向かう人
田舎暮らしも良い
日本全国津々浦々方言多様
自分で考える感じる
我が身精神生活変わらねば
心の奥底の我が身の幸せ掴めない
諦めのまま生きるか
遠くを見つめながら生ききるか
何の答えもない

それでも自然は美しい

ピーマンが少し採れた
味噌マヨタレを作り
冷やして生で食し
ロックグラスに氷と冷酒
最高の美食

豊富に採れ始めたら
店で出そう
最高の贅沢だ

久しぶりに
嫌いだった親父が夢に出てきた
相変わらずの破天荒
酔い果てて
知らぬ女を家に連れてきて
家族と共に飯を食わせようとする
ドン引きだった母親も妹も
何故か、親父の情けなさと
阿呆の姿に呆れ果てて笑う

親父の酔い姿、、
背広姿の赤ら顔
白いワイシャツには
黒いブラジャーを付けており
右の頬には真っ赤なキスマーク
女は、困った表情

やってしまったと困り顔
真顔を装い、照れを隠すがごとくに
”どうだ?この阿呆の姿?
俺は、辱めでも何でも出来るのだ
どこからでもかかってこいと、、”
親父の覚悟の表情、、
じっとオレを睨んでいた
オレには、全部読めていた

呆れ果てて、怒りも消えて
“親父!たいしたもんだっ”
と、握手しようとすると
親父が、オレに抱きついてきた
親父は小さく震えていて
何かをオレに伝えようと
もがいているようだった

夢から覚めたオレは
見たこともないバカすぎる光景を
しばらく思い出していた

完敗だ、、
と親父を想う