吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

暮らしの方法

五時起床
汗を流し畑仕事
すぐに猛烈な暑さになり
がぶがぶと山水を飲む
んで、草刈正雄に変身
猛烈に汗を掻きながら
草刈りを泥の様に頑張る
オレには、会員制のジムは必要無し
畑仕事は全身運動
サウナみたいに
意識が遠のく寸前が気持ちいい
変態だな、歳を考えろ

畑仕事は、雑草との格闘
何度も何度も雑草と格闘するのも
いい加減に白い雲であるので
ず〜っと戦略を科学的に考えていた

えらい騒ぎの中古車販売の店は
街路樹に除草剤を撒きまくっていたという
除草剤は自然への殺し
無茶苦茶だ
必ず罰が当たるだろう
庭に除草剤を撒く人を見るけど
あれ、人間の人体にも影響するからね
レイチェル・カースン読めばわかる
人間は愚かだ

完全無農薬
ほんと手間がかかる
でも、自然から学ぶことで
あらゆる事や人に対して
愛着や許容を学ぶ

自分の意識が
少しづつ、少しづつ変わる
自然から学ばないと
魂の進化は無いと信じている
身体で感じないとわからない

薬剤を使わないでどうやって
雑草を増やさないか
冬の終わりに実験していた
一平方メートルの小さな実験を

この夏、そこの場所だけが
全く雑草が生えて来ない
奇跡を感じた
小さく拳を握る
幼い頃からのガッツポーズ
嬉しかったなぁ

オレは、土を犠牲にしていない
草刈りを終え耕運機で畑を耕し
自分の考え通りに工夫してみる
新しい方法と行動に着手
やってみないとわからないし
誰にも教えない

夏を終えたら、、
土がどうなっているか楽しみだ
畑は、科学
科学の勉強なんぞしたこともないけれど
魔法みたいに科学
先生たちは
そういう自然科学も教えろよ
阿呆の劣等生はそう思う

仕事を終えて
水を浴びても部屋は35℃
夏休みの娘たちは
使うなと一言も言っていないのに
自分の意志で
エアコンのスイッチを押さない
扇風機で、なんとか涼みながら
夏休みの宿題をしている
娘は、ひとりセレブと天才
とっくにオレをすり抜ける

それを見ていると
とてもじゃないが、オレも使えない
35℃から34℃に変わると
少しホッとする
少し風があるからまだいいけれど

おっさんには、もう限界
逃げるに限る
軽トラジョニーに椅子やら何やら積み込んで
涼しい天国の山に行く事にした
家の女子部は、誘っても行かない
山の水を汲んで一人
初めて行くダムへ向かう

山を越え、ダム湖の上に
車を停める広場と簡易トイレを見つけた
こんな山奥には、誰も来ない
買ってきた弁当とビール
最高の贅沢
富士山も丸見えだ
汲んだ水で頭を洗う
顔も腕も天然地下水で気持ち良い
日陰が少しあったので
椅子もベッドも組み立てて
オレのテーブルを置く
5年前に土になじませておいた杉板
古材の板に仕立て上げた
虫に喰われた部分もなく
古びた無骨でカッコいい良い板になった
ニスもオイルも何も要らない
宝物は自分で作る

温度計を持ってこなかったけれども
涼しくて素晴らしかった
やっぱり、山の自然の風は気持ちが良い
涼しい場所で夕刻まで読書をしようと
5冊の本を持ってきていた

あまりに風が気持ちよくて
本を読む気にもならず
ずっと景色を見ていた
“自然さえあれば
何も要らないんだな”と呟く
今度は、ターフを持って
また来ようぜ