吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

名だけの人生を斬る

もう、夜の9時になるとおねむになる
じいさんだ
昨日も9時半に寝てしまった
朝は3時に目が覚めて天井を眺めて
ぼ〜っとしている
じいさんだ
オレは、起きることもなく
このまま貴様はじいさんとして
成す術もなく生きていけばいいと
そのくらいのくだらぬ男だと
朝3時にふと色々考えていた
名字、苗字、、氏、姓、
苗字っているかね?
なんでも名前だけで通用するだろ?
と、考えていた

オレは貴司だから
なんでもかんでもタカシでいいじゃないか
免許証も保険証もタカシ
役所へ行っても銀行へ行っても
すべて呼び捨てでいい
三十七番のタカシ〜でいい
はいっ!と手を挙げて
住民表を取りに行くよ
その場に同名が二人いたら一タカシ二タカシ
でいいし
間違ったら?
あ〜、、あれ?
あっ、すみませ、、
どうな(同名)でしたね、、
あはは、みたいな
互いに気まず〜い感じでいい
どうなんですかね?
とか言うとややこしい

ほんと、名だけでいい
結婚しても名だけでいいじゃないか
シド・アンド・ナンシー
みたいなんでいいのだ
住居の表札も平仮名で
”はるお”だけ

そういういい加減な世の中に
してくれないかなぁ
電車も時刻表なんかいらないし
適当な時間に来てくれればいい
遅刻という言葉も廃止だな
えっ?何
遅刻ってどういう意味?
なんてね、、

何処ぞへ行こうと出かけても
あ〜今日は、やってないのか、、
しゃあないな、他いくか、
みたいなね
約束も何も無し

ほとんどのことが
オレには、ど〜でもいい
くだらない世の中だから
ど〜でもいいのだ

死んでも誰にも気づかれずに
あ〜、あいつ死んでたか、、
いい奴だったな〜
さっ、風呂行くべ〜
そんなんがいい

と、アホなことを考えながら
朝5時に東京へ私用で向かう
高速道路は、
運転の上手な人が前を走っているとラク
85キロでず〜っと走ってくれると
オレなんかは嬉しい
おっ、こいつ上手いなぁと思う

50メートル後方から
そのリズムに
ついていくだけでいいのだ
運転の下手な人は、やたらに車線変更する
じつに鬱陶しく、見ていて疲れる
君も疲れるだろう?と見ている

たまに後ろに
いい間隔で数台並んで走ることがある
きちんと同じ間隔で
けっして近づかない距離感覚
大きなカーブをゆったりと廻って
ドアミラーを見てみると
後方に、10台ほど素晴らしい間隔で
キレイに並んで走っている時がある

皆、オレのスピードが
穏やかで心地いいのだろう
そういう時は、じつにニヤニヤする
たぶん後続の人たちも
みんなニヤニヤしているだろう

そういう人間は、きっといい奴だ
酒を酌み交わしてみたい
みんなニヤニヤしながら
小声でクスクス笑いながら
話すだろうな
まぁ、ちょっとあれだな、
第三者が見ると気持ち悪いかもな

ニールヤングとクレイジーホースが
10年ぶりにツアーするらしい
78歳だよ凄いなぁ
こんな感じでオレも生きていきたいなぁ
みんな仲良さそうだし
演奏中もみんな距離が近いしな
音もスカスカで隙間だらけでいいよなぁ
こんな場所に、生涯住みたいな
いいなぁ、この古ぼけて乾いた感じ