甲州柿の季節
農家さんは収穫で忙しい
農家さんは、大切な柿をいつもお譲りくださる
家の食卓にはいつも柿が置いてある
雨や陽を浴びてさ
自然の中でさ
生きている柿色の表情でさ
美しいぞ
都会にいると
仕入れや、仕事以外で外に出るのが嫌になる
好きな散歩も都会では全くしない
あまりにも人が多すぎるから
沢山の人を見ているだけで気が滅入る
田舎に戻るとワクワクする
起きたら鉄瓶に湯を沸かし
煎茶をゆっくり呑んで
”オレは起きたぞオマエはどうだ?”と
内臓さんに伝えると
“まぁな、起きたけどまだ
病み上がりだからな
オマエオマエキヲツケロキヲツケロ”
と内蔵がうるさいのだ
そして散歩靴を履いて
澄んだ空気の外に出る
気持ちがいい気持ちがいい
空気も美味いし水も美味い
今朝もてくてく散歩
だんだんと身体が温もった
日々、自然の景色も移り変わる
こないだイトウと酒を呑みながら
話し合った
昨今の世の中を眺めていると
オレは、日本人で生きているのが
嫌になる時がある
心は気をつけているけれども
どうにもこの国は息苦しい
あんたはどう思う?
と静かに酒を飲みながら
とあるお店で話をした
周りの大人の客は
酔狂のように男女の話や
面白くもないくだらぬ話を
繰り返し大声で話している
見たくもない景色
空気がどんよりしている
うるさい輩の対処法
一度も顔を見ない事に限る
イトウと呑む呑む
俺らは、説明するのが嫌いで
説明されるのも好きじゃない
自分で考えればいいだけで
自己責任だけ
店で説明するのも好きじゃない
アタリマエのことを
いちいちと説明して言うことが
好きじゃない
最近の日本人は何でも聞く
考えない考えない
何でも説明を求める
言葉の保険みたいに説明説明だ
言葉の合間には
よろしかったですか?
いまお電話大丈夫ですか?
なので〜なのでの繰り返し
聞いていてストレスになる
そんな空気感は必要無い
店に簡単な説明の張り紙でいい
と、いうことになって
ぐだぐだとならないように
考えてみたけれど
何が良いのか?
オレにはよくわからない
まともで求めない
簡単な人間ばかりだと
な〜んも要らないのにね
と、ほんと思う
オレはオレ
静かに流れる
風の様な爺さんになる
静かに流れる
水のような男になる
死ぬ頃には
少しは、優しい男に成長するだろう
清潔で存在感も無く
生活の日々が豊かで簡単な人
そういう人間と酒を呑みたい
静かなギャグと
ニヤニヤ笑いの会話がでるだろう