吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

時間と金なし余裕

夕刻になると
明日の朝の米を研ぎ
ザルで冷蔵庫に入れる
そうすると朝方瞬時に美味しく炊ける
朝は面倒臭い

品とは
仕事と生活は同等でなければならない
誰よりも清潔で
美味しい朝ごはんを食す
これが、ワンルームの男の掟
シンプル、狭さは
料理人の勉強になる
よし、さぁこい
なんでもできなきゃ
この家業は務まらない

二日に一度
夕刻17時になると歩き
10分ほどの稲荷屋さんへ行く
寒ければ熱燗一合をたのみ
鮪ブツなどを食す
無音の食堂
たまにテレビをつけてくれなさる
今日は、客人二名
皆、落ち着き静かに呑む
誰も話さない
会計1670円釣り銭30円

この殺伐とした静けさ
みたこともない刺激
もう己の店も29年続いた
飽き性の己、奇跡である

30歳の時に決めたことは
50歳で老人
質素に働かず辞めて生活する事

それを目的に生きてきたが
遅すぎた
10年はでかい
馬鹿か?おまえ負けたな自分に
と問いただしている

この糞日本国
50歳を過ぎて
社会がどうであれ
組織で働く人はアホで
己への実行力のなさだ
家族やローンがあろうとも
己への馴れ合いの負け組だ
今も思っている
哀れ己れも61歳児になってしまった
自分の理想に負けてしまったのだ
己の経験値と実力
実行力のなさだ

18歳から日本の糞資本主義を
考え貫いてきたので
税金奴隷そのもののこの国の社会
異端児になるしか方法はないと見るが
己、荷風の様に
ふらふらと安げの食堂へ夕刻なりて
出向く姿は
見事なりと思うている
ざまぁみろだ

飽きてきたら
見たこともない
小さな居酒屋を何処かで
一人きりで造りきり
死ぬるまでやろうと思うている
社会の反抗児で生涯徹すればいい

昭和の先人は
叱られてばかりのオレに
バカだなぁ、おまえはと
付き添い育ててくれた
その義理と恩
涙の懐かしき思い出がある

現代社会において
一人の人も怒り苦しみ優しさと
人を育てあげない人間はクズだ
生きている価値もないクズだ
大昔の優しい先輩がそう言うていた