吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

隠れて桃畑で小便する

昨年から悩んでいたが、
狭南のダイナミックな家を手放すことにした
誰のせいでもなく
過疎地の暮らしは楽しくなかった
理由は、何もかもが、、
オレには、閉鎖的に見えたから

作家のヘンリー・ソローは、
人里離れた森で棲み
ソローに憧れた詩人の野沢一は、
市川三郷町の山の中
四尾連湖で詩を謡いながら棲んだ

彼らの生き方に憧れていたオレは
たったひとり
狭南の大きな家で、畑を耕しながら棲んだ
すべてやりきった

自分と違い、彼らは裕福な家庭で育ち
自給自足で暮らしながらも
実家からの援助もあり
時が経つと、森から離れた

そういうことを思いながら
日々暮らしていると
シンプルを突き詰めたくなってくる
ストイックな考え方も捨てようと思い
野菜を売るように無くそうと思い
大損の安値で家を売ることにきめた

さて、ゼロからの出発
どうしよう、と
住む家が無くなったわけだけれど
どこかで、家賃や管理費など払いながら
暮らす気持ちが、湧いてこない
女子部が、倉庫を使えと許してくれたので
頼み込んで、小屋で暮らすことに決めた

この小屋は、二坪四畳間
二ヶ月かけて荷物を運び続けている
倉庫は、溢れるほどの荷物だらけ
でも、こっちのほうがいい
もう立派な家は要らない

薪割り機は、残置しようと思ったけど
悔しいので、一人で軽トラに積み込んだ
腰を痛めないように気をつけたが
危なかった
ここ数日、全身筋肉痛
プロは、ワイヤー車で車に積むほど重い
なんとか一人で積み込んで一人で降ろせた
もう二度とできないだろう

この小屋暮らし
工夫すれば、なんとかなりそうで
長く続きそうな気がする

ここは、
周りは果樹園だらけで
ポツンと一軒家
すぐ近くに家が無い
外でしょんべんしていると
女子部に叱られた
家でしろと叱られた

めんどくさいな女は、、
だから家には入らない
小便とシャワーだけ浴びさせてもらう
徒歩10メートルの銭湯だ
飯も小屋で全部作る
水は、外の水道で水は美味いし
工夫すればなんだってできる
魚も焼けるし
隣近所から苦情も来ない
女子部の居ない頃を見計らい
洗濯させてもらっている

東京拘置所の独房は4畳
同じだけれど、水は出るし便器もある
何が言いたいんだって?
人生は、工夫と生活実験
人生に意味はないし
大して面白くもないもんだ
このダイナミクスを楽しんでいる
ここじゃまだ狭くて寝れないので
昨日から、久しぶりに車泊を再開
6時間、起きずにぐっすり寝れた
何年かぶりの素晴らしい睡眠だった

こんなもんだな、と起きて思った
今日は、豆腐と白菜を茹でて食べよう
ストーヴで鉄瓶を沸かしながら
麦焼酎を呑むんだ

小さな窓から見える山の景色が
毎日違ってて、美しいんだよ