吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

静かな生活

東京の大都会は九時には全部の店が閉まる
というのは知っていたけどびっくらこいた
居酒屋だけかなと思いきや何もかもが閉まっている
家に帰っても駅前はセブンイレブンしか開いていない
お客さんも言っていたが
ひとり暮らしは自炊しても面倒くさいし
保存するにも量を作れないし
ついつい夜は酒のつまみにコンビニばかり寄ってしまう
ゴミばかり出て、食生活は乱れるしおかしくなる

そのとおりだと思う
まだまだ続きそうだし
出かけても何処も閉まっているし大変だ

さすがに自分もこの地に来ると
朝は自炊している
今朝はお粥に納豆卵焼き
歳をとると朝は5時半に目が覚める

朝飯を作る前に
今日は散歩した
よたよたと近くの高台に歩いて行くと
桜がたくさん咲いていて
グラウンドでは早朝草野球を楽しんでいた
ユニフォーム姿を見て
羨ましいなぁと眺めていた

平日は空だろうから
グラブを持ってこよう
壁当てをできるかもしれないなと
思いながら階段を降りて帰った
線路の上に大きな達磨が見えた
多分お祭りで使うんだろう
今年は祭りも花火も中止だと聞いた

仕入れに行って昼は近所の蕎麦屋で
カレー南蛮を食す
家の近くは営業50年以上のお店ばかり
どの店も簡単で無駄なものがなく
年寄ばかりの静かでシンプルな店が多い

昔の店の作りは
何もかも大工職人のオーダーメイド
椅子には木彫りで店の名前が彫ってある
そういう内装を見ているだけで勉強になる
ここのカレー南蛮はじつに美味い

とぼとぼと家に帰ると
空が曇ってきた
さぁ洗濯物を取り込んで
昼寝をしてから店に向かおう
電車でも寝れるしな

Joan Shelley – Not Over By Half