吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

Hollow Bamboo

なんやかんやと忙しく一週間ぶりの青梅
機械なんぞと小馬鹿にしていたが
以前から使っているお掃除ロボットというのは凄すぎる
留守の間に家の掃除をしてくれるお手伝いさんだ
スマホで掃除をしてくれと頼んだら
部屋の間取りまで絵を書いてくれて
掃除した部分に線を事細かに引いてくれる
全ての段差を超えられるように
斜め細板をこしらえてあげたら
全室細板をささっと登って掃除してくれる

ほんで、掃除が終わると
ささっと自分の定位置へ帰ってくれる
素晴らしすぎる

もう済んだね?もういいよね?
ラインとかメールとか私苦手でごめんね、、
めんどくさいのよ、私帰るねっ
と言う感じの
言いにくい男の心理を読み切った感の
自然体で帰ってくれる出来すぎの女なのだ
いや、掃除ロボットだけど、、、

等身大の出来すぎの女性ロボット人形を
そのうち買おうかと思う
ソファーの横に置いておくのだ
完璧に自分の性格を熟知しているロボットだ
老後は、いるだけで心安らぐだろう
イラッと来ることもないだろうな
たまった新聞に目を通し
青梅から店へ行く

イトウは、元気そうだったが
首が痛いので医者へ通っているという
首は気をつけろ

首、足首、手首
首という名のつくところは大切
血流の流れる重点部分だから
女はとくに気をつけなさいと説く

ピットブルとういう犬は猛犬で
獲物を見つけると100m先から
獲物の首の血管をめがけて猛烈に走ってきて
一瞬にして噛みちぎり即死させる
無駄な体力を使わない
アメリカでは所有禁止犬だ
だから首には気をつけろ
ピットブルには、気をつけろイトウ

東京都の区画整理の方が
調査に来るというので店にいた
調査員は七名いらっしゃって
店中の各所を図面と照らし合わせ確認されていた
もう二十年前から
区画整理事業は始まっていて
そりゃ、予算の関係もあるのだろう
毎年、長引いていたしロナで役所も大変だ
そのうちだろなと考えていたが
いよいよ来年春には、移転作業になりそうな感じ

すでに店の周りは道路工事が進んでいて
ぽつんと一軒家の店になってきた
なんだかなぁとぼんやり見ている

うちの店は、区画整理に反対しているの?
と、よく聞かれる
あ〜だこ〜だの交渉は好きじゃない
すぐにでも立ち退きますからねという
感じなんだけど、いやはや
そう思われていたかと思うと
笑ってしまう

まぁ25年も居酒屋を続けたら
移転後の野望?
んなものゼロでございます
皆が働ける店ができればそれでいい

喰うために金は必要で
誰しも、たいして好きではない仕事も
喰うために稼ぎ働くわけですな

仕事が趣味と言う人がいるが
仕事と趣味が一緒なんて言う人は
何も考えない、よほどのアホか
心に対する嘘に決まっていると思う
資本主義の中で
趣味で金を稼ぐということは
心の中で趣味の中に
だんたんと矛盾を感じ始める
対人を考え始め、世間を見て考え
心のなかでは責任が芽生える
趣味が趣味では無いのを
うっすら感じ始めても
金を稼ぎながらも趣味と言う
我が心に小さな嘘で生きる
無償で楽しまないと趣味ではない

どんな仕事にもストレスは付属品
組織の中に、笑いがあればそれで良い
笑いがなければ、ストレス過多になり
徐々にずれてくる
経済優先の社会の中で働くということは
大変なんです

久しぶりに大人数の人を見ましたが
都会はとてもしんどいです
移転後は
老後を考え店の上階に住まいを造ろうと
思っていたけれど
オレには無理だなと思う
やはり、都会は働く場所
生涯住む場所ではないなと
感じております
若手の頃から都会に生きて
なんともなかったのに
田舎に暮らすと変わる
都会人は
日本全国の方言や生活景色を見て
自分の生活の場所を探したほうが良い

”とは言っても”は封印して
自分の幸せな生き方、仕事はその次
という、日本人の考え方とは真逆の
世界の国の考え方も必要な気がする

都会からの帰り道
ずっと車の中で聞いていた
ライ・クーダーとジョン・ハッセルと
インドの竹笛のなんちゃらなんとか?という人の
21年前のアルバム
ず〜っと流していました
嗚呼、心地いいぞな〜