吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

光を掴む人、ハニーショボー

東京から小屋へ戻る
車を降りると庭の桜が芽吹き始めていた
あと2週間くらいで花が咲くだろう
ここに住み始めてから桜を植えた
膝小僧の高さの桜小僧だったのに
ジャンボ鶴田を超えた
ジャンボ鶴田さんの生家はうちの近所にある
あの子は外人になったのか?と
昔の近所の人は思っていただろう
それにしても、自然植物の生命世界は素晴らしい

最近、日本人の中で
生き様が素晴らしいと
感じられる人がいないのが寂しい

皆、端っこで現代社会を見つめながら
己は違うと自由なふりをして
生きている人が多い
今の日本社会は
宇宙を超えるような阿呆な刺激が無く
じつにつまらない世の中だと思うのだ

埴 沙萠(はに しゃぼう)さんの
「足元の小宇宙~生命を見つめる植物写真家~」を見た
植物が芽からどりゃ〜っ!と胞子を出す生態瞬間を
40年間撮り続けた人

殴られるかもしれないが
オレに言わせれば植物生態変態写真家

5年前に85歳で亡くなった
この方は、しつこく面白く素晴らしい人生を送った
昨日は想像の自然の宇宙を拝見した

朝起きて散歩の始めから
あ〜今日は膝が痛いなぁ〜
じゃあ、自分の足を虐めに歩きますかね〜
と、じつにややこしわかりやすい
笑いと探究心とギャグと行動力に溢れていて
生き様が素晴らしすぎた
誰しも真似ができないし、超えようが無い人
カメラ以外は全部自分で作る
マクロの自然世界を写すので
膝当てや三脚までも自分用に作る

素晴らしい生き様の人は
人の意見は気にしない様に見える
良い意味で狂っているように頭がおかしい
けれど、ひたすら自分に誠実で真面目だ
そして無償の愛を必ず持ち合わせている
いつもレインボーカラーの姿で面白かった
愛車もカッコいい
これじゃ、迷子になってもすぐわかる

彼の写す植物写真は自然に対する愛に溢れ
笑いとギャグがある
それでいてじつに美しく
光の瞬間を巧み逃さない
路上観察者でしか写せないものばかりだ

もう閉鎖して見れないけれど
彼は毎日ブログを書いていた
毎日、酒を飲んでいた
けれど、食事中は呑まなかったらしい

彼は、亡くなる前に家族に
遺骨は海に撒いてくれ
墓も作らないで、家の中に仏壇は置かないでくれ
何故と?奥さんに聞かれると
お墓は海だよ
形が残ると、皆がその場所やモノに
執着するだろう?

その通りである
死んだら全部消してしまうのがいい
残すと、執着やモノへの依存が始まる
人間が落ちていく
オレもそう思う
ますます好きになった
ハニーショボー
こういう人と酒を飲みたかったな
妻の杉山雅子さんもじつに面白い
野菜人形をつくるのだ
ペンギンを茄子で作るのは凄すぎた
あ〜面白い

精神科医が
最近は、家族とうまくいかないという
金銭的には余裕のある相談患者が
ものすごく増えているという
お金持ちやどんなに遺産があっても
一日の食卓で
家族の今日あった事の会話と笑いが無ければ
人生精神的には不幸なんですよと
精神科医が言ってた

笑いとギャグと足りないお金かね