吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

煩悩を壊す旅

民法テレビは見ないので
ラジオのニュースしか聞かぬ
ネットサーフィンとやらの検索も
狭部屋引きこもりオナニーみたいで
好きではない
西日本台風直撃のニュースを聞く
日本海側に抜けそうだ
こちらは風が強くなるだろう
大雨は降らぬな、、
朝の娘の豊かな絵を見る
”台風だから小さな旅にでろ”
と、絵に暗示を頂く
盆最終日にGOだな

狙い通り朝早くの中央道
スキスキスイッチ
すすすい〜っと
いつもの直感
ザ・身軽的計画性ゼロ

ちょいと出かけるぜ
家者に行き先なんぞ告げない
家族が居ようが子供が居ようが
常にオレは束縛無しの自由
じゃなきゃ
家族なんぞ持たない
死んだほうがマシ
これ、世界の基本
自己発信、自己責任、自己完結
各自自立の道を行く
考え考え豊かな人生

気になってはいた
7大焼き鳥の街の一つ
埼玉県東松山市
東松山の焼鳥とは
豚のカシラを使い
各自それぞれの辛味噌で食す
道中、安ホテルを予約
駅へ行く
焼き鳥店マップを貰い歩く
夕刻から行く店を決めておく
この街も区画整理
もはや、薄暗い裏通りは無い
糞行政の文化景観の破滅
駅前にはビル
似たような形の商業施設
何処へ言っても都会は同じ景色
これからもオレはオレ
属さぬ面白い店作りをしよう
静かに望む人は必ず居る
知らぬ街
こうして歩く歩く歩く
汗を掻きながら知らぬ景色を歩く
いろんなアイデアが浮かぶ
生きることは考えること

昼から開いている店探し
寿司屋を見つけて入店
冷房が効いていて
まずはび〜る〜と書いて麦酒
“赤星”と呼ぶのは嫌いだ
きちんと
“サッポロラガービール”を下さいと注文
チューハイ呑み呑み
少し刺身を食す

落ち着いたので、宿にチェックイン
夜に向けて昼寝す

焼き鳥屋はたくさんあった
なるほど、カシラは美味いし
辛味噌に合う
指でナメナメ配合を探り
な〜るほど
これ作ろうと思う
胡瓜に合うな

というか
焼き鳥は三本しか喰えない
ということに気づく
どんなに美味くても飽きるのだ
しょうがないので
ホッピーばかり呑む

この街は
昔と変わってしまったんだろうな
と、しみじみと痛感する
店を出て、怪しい裏道を探す
入りにくそうな店を探す
婆さんが一人
店の奥でテレビを見ていた
ザ・入りにくそうな店に入る

メニューも何も無い
誰の実家だ?という景色
時計が5個
意味不明の絵

どんどんつまみを出そうとするので
喰えないからと丁重に断る
婆さん曰く
お好み焼き粉にあんこを入れて
ドーナツにしたと言う
恐る恐る食す

なんだか笑えてきた
色んな店がある
生きてきた証を見ているようだ
ごちそうさまと
二千円おいて帰る

明日は何処へ向かうかな