吐きだめ日記 Part2

海風店主 深堀貴司

やわらかく生きる為の練習

深夜
キューバ映画サウンドトラックの
美しい音楽を高速車中流して
おっちゃんは、くたくたになりながらも
優しさに包まれた心持ちで田舎へ戻る
やるべきことは山積みであ〜る

早朝
葡萄薬剤噴霧機の爆音で目覚め
顔を洗い、草刈正雄に着替え
ヒイヒイいいながらも草刈ル〜ノ
あれま
どうにも草刈機の調子が悪く
動きも鈍くなんとかかんとかごまかしながら
刈りまくった
また買い替えだな、もう3代目だな

畑の状況を見やり、そろそろ芋掘りだ
ご〜や〜も伸びてきてるな
ふと、家を見やると
シャッターは閉めたままで
一切まだ起きぬ女子部に溜息一つ
あ〜、、
朝からイライラしても仕方がないぞ
と諦める

男性諸君ならば知っておるだろう
”大草原の小さな家”という昔のアメリカ番組
小さな頃、どれだけあの父さんに憧れたか
朝早くから、家族のためにひたすら働き
あらゆる難題、苦情に立ち向かい
素晴らしい大草原の中
質素で愛のある姿を描き出す
物静かで逞しい男の中の男の姿

皆、憧れただろう
この夢と現実の世界を
今の男は考えなければならないぞ!

まったく起きて来ぬ女子部の景色
自分の姿、、
あのドラマの中の美しく静かな妻
朝は、妻のキスで目覚め
質素で物静かで健康な妻
いつも夫を支え続けるあの姿

なんという素晴らしい景色だと
日本中の男が憧れたものだ
この夢と現実の世界を
今の男は考えなければならないぞ!
二回言うたった

日本社会の結婚経験皆無の中年男も
もう遅いという現実を捨てるのだ
己が変われば、全てが変わる

最近、アル・パチーノは80歳を超えて
子供を作ったというじゃないか
男よ立て!男よ往け!で、あ〜る
この資本経済社会無視で突き進むのだ

言うことも聞かぬ女房なんぞ
どっかに捨ててしまえばいいのであ〜る
プリンターのインクのように
互換性のある代替えはいくらでもいるぞ
それは、エコ女房ではないからな!

若手の男も、今後一切
女に合わせずに結婚するのだ
両親の意見なんぞも無視無視無視
”ぐだぐだ言うなっ!
俺について来いっ!”でいいのだ
ロマンを持つのだ男のロマンチックを

まぁぐだぐだ思うてもしゃあないと
アイスコーヒーを淹れる
オレのアイスコーヒーはシェーカーで
ほんわりとした優しいコーヒー
美味しい
それでも男の中の男は、誰にでも優しいから
寝ている家族の分も淹れておいてあげるのだよ

最近、呑み過ぎなので断酒している
今日で三日目
酒を呑むのは、自分のルールなので
キッチリ毎日楽しく酒を呑んでいる
酒を呑んでいてつまらないならやめる
タバコと同じ
キッチリしいには自分のルールがある
酒呑みには休日は無い
何故なら”休肝日”という言い方が
曖昧で生易しくて負け犬で
己に腹が立ってくるからだ
ケツを掘られる方がましだ、、
いや、それはイヤだな

断捨離という言葉も嫌いだけれど
最近モノを捨てまくっている
資本社会の中で生きていると
我々人間は
一体どれだけ捨てて
自然破壊の本質に目を向けず
どれだけ稼いで、税金を払い続け
どれだけの欲を持ち続けて
何を何処まで手に入れるのだ?
と、虚しくなってくる
この国を、頭の良い人に
民主的な社会平和主義の国に変えて頂きたい

断捨離で気づいたことは
一年間使わないモノは必要のないモノと
考えればいい
お陰で、スーツも喪服も全部捨てた
軽トラ一台分モノを捨てる

今朝、近所の老人がやってきて
オレは、もう喪服も捨てたから
今後一切買わないし冠婚葬祭も出ない
これからは、自然体で生きるのだ
だから死んでも行かないから
連絡網の様な事はしなくていい
香典持参で、死んだ相手に会っても
二人の関係に意味がないだろう?

元気な時に
自己責任で人に会いに行くべきだし
たくさん話をしておくべきだ
それが、男の優しさだと思う
おっさん連中に会ったら
そう言っといてくれと言うと
”それは、素晴らしい
わしも同感だ、生き様は大切だ”
と、老人が言う
今は忙しいから
キッチリと下ネタ交えてまた呑もう
と笑って別れる
死ぬる為に生きているようなものだ

弾いていない、小さなギターも処分
生きることに必要が無いものは捨てる
人にはあげない残さない